外壁塗装の塗料は何種類ある?選び方とおすすめの塗料ランキングを紹介
最終更新 : 2024.11.05
住宅の外壁は年数が経過すると塗装が剥がれ落ちてきたり、色褪せによって印象が大きく変わることもあります。
そこで、定期的に外壁を塗り直す必要がありますが、塗料によっても耐久年数やコスト、機能は異なるため、どれを選べばよいか迷ってしまうことも多いでしょう。
本記事では、外壁塗装に用いられる塗料の種類や選び方、耐久年数やコスト面で比較した場合のランキングもご紹介します。
Contents
外壁塗装に使用される塗料の主な種類
外壁塗装に用いられる塗料にはさまざまな種類があり、耐久年数は大きく異なります。
耐久年数が経過すると壁の塗装が剥がれ落ちてきたり、色褪せが目立ってくるなど外観に影響を及ぼします。
そこで、まずは外壁塗装に用いられる代表的な塗料の種類と特徴、一般的な耐久年数の違いをご紹介しましょう。
アクリル塗料
アクリル塗料は今回ご紹介する塗料の中でも特に安価で、外壁に塗った際の色合いが鮮やかな特徴があります。
ただし、耐久年数は3~5年と短いため、高頻度で外壁の塗り替えが必要になってしまいます。
そのため、新築およびリフォームの際にアクリル塗料が用いられるケースは多くありませんが、初心者でも塗装に失敗しづらいことからDIYなどの用途として人気があります。
ウレタン塗料
ウレタン塗料は伸縮性に優れ素材に密着しやすい特性があることから、木材やコンクリート、金属などさまざまな素材に使用できます。
そのため、複数の異なる素材が用いられた外壁や、金属や木材などで作られた一部分をきれいに塗装したい場合に適しています。
コストはアクリル塗料よりもわずかに高い程度ですが、耐久年数は5~8年程度と決して長くはありません。
シリコン塗料
シリコン塗料は比較的安価なコストであるにもかかわらず、耐久年数は8~10年を誇るため、かつては多くのメーカーでさまざまな製品が販売されていました。
現在でも塗料としての選択肢は多く、コストを抑えつつもある程度の耐久年数も考慮したい場合に用いられることもあります。
フッ素塗料
フッ素塗料は信頼性に優れた塗料のひとつで、シリコン塗料よりも長い10~15年程度の耐久年数を誇ります。
コストはシリコン塗料の倍以上にのぼることもありますが、一度塗布すれば頻繁な塗り替えが不要となるため、高層ビルやマンションなどの外壁塗装に用いられることも多いです。
無機塗料
無機塗料は今回ご紹介する塗料の中でもっとも信頼性が高く、耐久年数は実に15~20年を誇ります。
その名の通り有機物質を一切含んでいないためカビなどの発生を抑えられ、時間が経過しても美しい色合いを維持できます。
一方、ウレタン塗料やシリコン塗料などに比べると柔軟性が低いため、環境の変化によってひび割れのリスクが高まるほか、価格も非常に高価です。
関連記事:【外壁塗装】色あせしない色とは?外壁の色で後悔しないためのポイントを解説
外壁塗装の塗料の選び方
外壁塗装に用いる塗料には種類がありすぎて、どれを選べば良いのか迷ってしまうことも多いでしょう。
そこで、基本として押さえておきたい5つのポイントをご紹介します。
水性か油性か
塗料は原液をそのまま塗るのではなく、溶剤とよばれる液体によって溶かした状態で使用しますが、水で溶かす塗料を水性塗料、シンナーのような有機溶剤で溶かす塗料を油性塗料とよびます。
水性塗料 | 油性塗料 | |
溶剤 | 水 | シンナー など |
コスト | 安価 | 高価 |
耐久性 | 低い | 高い |
ニオイ | 弱い | 強い |
一般的に水性塗料は安価ですが、耐久性が低い傾向があります。これに対し油性塗料は高価で耐久性に優れています。
また、油性塗料は有機溶剤によって希釈することから、独特のニオイもあるため周囲の環境にも配慮しなければなりません。
1液型か2液型か
1液型とは、主剤とよばれる液体を溶剤で溶かして使用する塗料です。
これに対し2液型は、主剤に硬化剤という液体を混ぜて使用する塗料です。
1液型 | 2液型 | |
使い方 | 主剤を溶剤で溶かす | 主剤と硬化剤を混ぜ合わせた後に溶剤で溶かす |
コスト | 安価 | 高価 |
耐久性 | 低い | 高い |
塗料の保存 | 可能 | 不可能(その日に使い切る) |
1液型は安価で手間が少ないですが、乾燥に時間がかかり耐久性も低い傾向にあります。
一方、2液型は耐久性が高く乾燥にかかる時間も短いですが、コストが高く主剤・硬化剤の割合によっては塗料が固まりにくくなることもあります。
また、2液型の場合、時間が経過すると硬化剤によって固まってしまうため、塗料はその日のうちに使い切らなければなりません。
機能の比較
住宅の快適性と安全性を高めるために、さまざまな付加機能を備えた塗料もあります。
周辺環境に合わせて必要な付加機能を備えた塗料を選ぶことも重要なポイントです。
遮熱性 | 直射日光の熱を反射する機能外壁が高温になるのを防ぎ室温の上昇を抑える |
断熱性 | 熱または冷気を伝わりづらくする機能外気温に左右されることなく空調効率を高める |
防水・耐水性 | 塗膜面からの水分の侵入を防ぐ機能ヒビ割れに強い弾力性のある塗料が多い |
耐火性 | 燃えにくい性質によって延焼を防ぐ機能不燃材となる特殊な塗料も存在 |
耐候性 | 紫外線や雨などによる劣化に強い機能耐久年数に応じて耐候性も高くなる |
外壁材との相性
外壁に用いられている素材や現在の状態を見極めながら塗料を選ぶことも大切です。
ただし、外壁の耐久性は周辺の環境や地域による気候の違いなどによっても左右されるため、一概に「◯◯の外壁材には◯◯の塗料が最適」といったことは断言できません。
前回、どの塗料を使用して塗装が行われたのか、あるいは塗装以外に何らかの特殊な施工が行われていないか、現在の外壁がどのような状態になっているかなどを総合的に判断する必要があります。
そのため、まずは現地調査で外壁の様子を確認してもらうことが重要といえるでしょう。
費用
外壁塗装は一度施工すれば半永久的にメンテナンスフリーというわけではないため、長期的なランニングコストを比較することも大切です。
基本的に耐久年数が長い塗料は費用も高額であり、コストと耐久性はトレードオフの関係性にあるといっても過言ではありません。
また、遮熱性や防水性、耐火性などの機能が充実した塗料も高額になりがちです。
【耐久性】外壁塗装の塗料おすすめランキング
外壁塗装用の塗料を選ぶ際にはさまざまな基準がありますが、特に多くの方が重視する耐久性という視点をもとにおすすめの塗料をランキング形式でご紹介します。
1位:無機塗料
無機塗料の耐久年数は15~20年であり、数ある塗料の中でも圧倒的な長さを誇ります。
ただし、周辺環境によってはひび割れを起こすリスクもあるため注意しましょう。
2位:フッ素塗料
フッ素塗料は耐久年数が10~15年程度であり、無為塗料に次いで高い耐久性を誇ります。
コスト面よりも耐久性を第一に検討したい場合には有力な候補といえるでしょう。
3位:シリコン塗料
シリコン塗料はの耐久年数は8~10年で、無機塗料に比べると半分程度の耐久性ではありますが、費用が抑えられるためコストパフォーマンスの高い塗料といえるでしょう。
関連記事:家の外壁塗装の塗り替えについて|費用相場や期間について解説
【コスト】外壁塗装の塗料おすすめランキング
外壁塗装には高額な費用がかかるため、できるだけコストを抑えたいという方も多いでしょう。
そこで、コスト面で比較した場合のランキングもご紹介します。
1位:アクリル塗料
アクリル塗料の単価は1平米あたり1,000〜1,500円程度で、もっとも安価な塗料です。
無機塗料やフッ素塗料などに比べると半分以下のコストで抑えられる可能性もあります。
2位:ウレタン塗料
ウレタン塗料の単価は1平米あたり1,200〜2,000円程度です。
耐久年数は5~8年程度と長くはありませんが、コストを重視したい場合にはバランスのとれた塗料といえるでしょう。
3位:シリコン塗料
シリコン塗料は1平米あたり1,800〜2,000円程度で、ウレタン塗料と同等かわずかに高い程度です。
また、バリエーションも幅広く多様な製品から選べる点も魅力のひとつです。
外壁塗装の塗料選びで失敗しがちなケースとは
専門知識のない一般の消費者にとっては、塗料にどのような違いがあるのか分かりづらいものです。
その結果、施工が完了した後に後悔するケースも少なくありません。
外壁塗装ではどういった失敗が多いのか、ありがちな事例をいくつかご紹介しましょう。
費用ばかり重視してしまう
特に多いのが、費用を安く抑えるあまり耐久性や品質を犠牲にしてしまうケースです。
たとえば、ホームセンターやECサイトなどでは数千円程度で購入できる安価な塗料も販売されていますが、耐久年数が極端に短い製品も少なくありません。
その結果、頻繁に外壁の塗り直しをしなければならず、逆にコストが割高になってしまう可能性もあります。
相場より高額な塗料を勧められて決めてしまう
信頼性が低く悪質な建築業者やリフォーム業者も存在し、十分な説明がないまま割高な塗料を勧めてくるケースもあります。
外壁塗装を依頼する際には信頼できる業者の見極めも重要です。
実物のイメージを見ずに決めてしまう
外壁塗装に使用する塗料のパッケージやカタログには見本が掲載されていますが、壁の素材や状態、見る角度などによって見た目の印象が大きく変わることもあります。
施工した状態でどのような色合いに仕上がるのか、実物を見ないまま塗料を選んでしまうとイメージとはかけ離れた見た目に仕上がる可能性もあるため注意が必要です。
また、現在の外壁から色を変更した場合、建物の雰囲気にマッチせず後悔することも少なくありません。
シンニッケンは外壁の状態に合った塗料をご提案させていただきます
外壁塗装の失敗を防ぐためには、信頼できる専門業者を選ぶことが何よりも重要です。
近所に専門業者がなかったり、信頼できる業者の見極めが難しいと感じる方は、外壁塗装のパイオニアであるシンニッケンへご相談ください。
シンニッケンでは1990年の創業以来、一般住宅からビル、マンションまでさまざまな建物の外壁塗装を手掛けてきた実績があります。
また、多様な種類の塗料を取り揃えており、徹底的な調査から外壁の状態を把握し、最適な施工と塗料をご提案させていただきます。
「現在の住宅にどのような塗料がマッチするのか分からない」「外壁を塗り替えるタイミングが分からない」などの不安・疑問にもお答えできるため、まずは一度お気軽にご相談ください。
関連記事:外壁塗装の色選び完全ガイド|おすすめ・人気の色や失敗しないためのシミュレーションを紹介
まとめ
外壁は紫外線や風雨に晒されることで徐々に劣化していき、定期的に塗装の塗り替えが必要になります。
外壁塗装用の塗料にはさまざまな種類があり、耐久年数や付加機能、価格が異なるほか、現在の建物の状態に合わせて最適な製品を選ぶ必要もあります。
専門知識のない一般の方にとっては判断が難しいことも多いため、まずは信頼できる専門業者に現地調査をしてもらい、最適な塗料を選定しましょう。