外壁の高圧洗浄が塗装に与える影響は?メリットやデメリットを徹底解説
最終更新 : 2024.11.15
外壁塗装工事では、事前に高圧洗浄をおこないます。水に圧力をかけて外壁を洗い流す作業ですが、なぜ必要なのでしょうか。
塗料と水は相性がよくありません。
現在の外壁塗装に使われている塗料の大半は水性で、濡れている面には塗装できないからです。
もちろん、以前多く使われていた油性塗料でも濡れていたら塗装できません。
でも、事前に高圧洗浄するのです。
高圧洗浄は外壁塗装の仕上がりのためだけではなく、将来的な寿命にも関わる非常に重要な工程です。
今回は、なぜ外壁塗装に高圧洗浄が必要なのか、その重要性と効果を解説していきます。
高圧洗浄の理由は、業者の見極め方にも繋がります。
Contents
外壁の高圧洗浄とは?
外壁の高圧洗浄は、専用の高圧洗浄機を用いて外壁を水流で洗浄する手法です。
この方法は、特に外壁塗装を行う前に欠かせない工程であり、外壁に付着した汚れや異物を効果的に取り除く役割を果たします。
高圧洗浄は単なる掃除ではなく、外壁の状態を整え、塗装の持続性を高めるための重要な作業なのです。
高圧洗浄機は、様々な水圧に調整できるため、外壁の材質や汚れの種類に応じて最適な圧力を選ぶことが可能です。
適切な水圧を使用することで、塗装面を傷めることなく、効果的に洗浄することができます。
さらに、作業を進める前には外壁の状態をチェックし、特に注意が必要な部分を把握しておくことも重要です。
関連記事:外壁洗浄は外壁を美しく保つだけではない!ポイントをわかりやすく説明
外壁塗装の前に高圧洗浄をする理由
汚れなどの異物除去
外壁には、埃、カビ、藻類、さらには煙害や排気ガスなどの汚れが付着します。
高圧洗浄を行うことで、これらの異物を徹底的に除去することが可能です。
特に、カビや苔は放置すると内部に浸透し、外壁の劣化を進める原因となります。
高圧洗浄により、外壁の表面が清浄な状態に保たれ、塗料の密着性が向上します。
仕上がりの差
外壁の表面がきれいであればあるほど、塗装後の仕上がりが美しくなります。
汚れが残っていると、塗料が均一に塗布されず、ムラが生じたり、剥がれやすくなったりするのです。
高圧洗浄を行うことで、塗装面を滑らかにし、より美しい仕上がりを実現します。
また、仕上がりの美しさは、家全体の印象を大きく左右するため、見た目にこだわる方には特に重要です。
塗料の密着度を上げる
外壁に汚れが付着していない状態であれば、塗料の密着度が向上します。
密着度が高いと、塗装が剥がれにくくなり、耐久性が増します。
特に、外壁が湿気を吸収していると、塗料の剥がれが生じやすくなるため、高圧洗浄は非常に重要です。
しっかりとした密着性を持つ塗装は、長持ちしやすく、結果的にメンテナンスの手間も軽減されます。
早期劣化防止
高圧洗浄を行うことで、塗料の早期劣化を防ぎます。
特に、カビや苔が残っていると、塗装面に悪影響を及ぼし、劣化を早める原因となります。
定期的な高圧洗浄は、外壁を健康に保つためにも重要です。
外壁の美観だけでなく、耐久性の向上にもつながるため、定期的なメンテナンスとして洗浄を取り入れることが求められます。
外壁の高圧洗浄を行うメリット
効率よく洗浄
人間がブラシを持って手で汚れを落とすより効率的に短時間で作業できます。
トータルの人数も少なくて済むため、高圧洗浄するメリットが生まれるのです。
最近では小型化が進んでおり、かなり狭いところでも作業できるようになりました。
水を使うことによって上から下へと流れ落ちるところも高圧洗浄の良い点です。
拭き取るような方法もありますが、どうしても汚れが残ることからも、高圧洗浄を使ったほうが効率的でしょう。
外壁塗装のコストを抑える
高圧洗浄では一定の料金がかかりますが、高圧洗浄機を使うほうが手洗いよりもリーズナブルで確実です。
ポイントとしておさえたいのは、外壁塗装を含めた工事で最も費用がかさみやすいのは人件費だということです。
一般的な2階建て壁面積30㎡程度であれば、よほど特殊な条件で複雑な形状でなければ半日程度で終わります。
長くても1日です。人数としては2人いれば作業できます。
手洗いで想定すると、1人で半日はとても終わりません。2人でも1日で終わるかどうかのレベルです。
条件によってはもっと日数がかかるでしょう。
そうなると人件費はかさみ費用負担が増えます。高圧洗浄機を使うことで、人件費も安くあげられるのです。
効率も良く、きれいに落とせるため、外壁塗装の寿命も伸ばせます。
長期的な最終コストとして考えても、高圧洗浄を使うメリットがあるでし
関連記事:見積もりの内容や立ち会い時期もわかる!外壁塗装の工程
外壁の高圧洗浄を行うときのデメリット・注意点
高圧洗浄できないケースがある
高圧洗浄の作業工程の中でどうしても対応できない場合が出てきます。
高圧洗浄機は非常に高い圧力をかけられる設計ですが、それでも落ちない汚れがあるからです。
たとえば、既存の塗膜が浮いているケースでは、高圧洗浄で落とせませんし、無理に落とそうとすると余計なダメージを与えるリスクがあります。
職人の判断が求められる状況で、手作業で徹底的に削り落とすことになる状況です。
チョーキングがひどく、高圧洗浄できない場合もあります。
高圧洗浄では、どうしても既存塗膜の一部を削り落とすからです。
チョーキングの影響で薄くなった外壁塗装を高圧洗浄すると、下地まで傷つけるかもしれません。
このようなケースではブラシで汚れを落としたほうがいいでしょう。
施工技術の問題
高圧洗浄機を使う場合には必ず適切な圧力が必要です。
弱くなりすぎれば汚れは落ちませんし、強くなりすぎると削り取る可能性が出てきます。
既存の塗装面を削り落とすだけならまだしも、ほかの付属物を傷つける可能性も否定できないからです。
高圧洗浄では、作業に慣れた職人が作業するのが大前提になります。
見た目だけの判断ではなく、経験に応じて圧力を変化させることが仕上がりにもつながるからです。
近隣とのトラブル
高圧洗浄時には、水しぶきや騒音が発生するため、近隣への配慮が必要です。
事前に挨拶をすることで、トラブルを未然に防ぐことができます。
また、作業時間を配慮し、近隣住民に迷惑をかけないように心掛けることも重要です。
特に、休日や早朝の作業は避けるようにしましょう。
窓の開放・洗濯ができない
高圧洗浄中は、窓を開けられない場合や洗濯物を外に干せないことがあります。
この点も事前に計画しておくことが重要です。
作業前に住居内の片付けを行い、窓を閉めておくことで、無用なトラブルを避けることができます。
外壁の高圧洗浄は自分でできる?注意点は?
高所作業を避ける
高圧洗浄を行う際には、高所での作業が必要になることがあります。
安全面を考慮し、自信がない場合は専門業者に依頼することをおすすめします。
特に、屋根や高い場所の洗浄は危険を伴うため、プロに任せる方が安全です。
また、高所作業に特化した機器を使用することで、安全性が高まります。
水圧に気を付ける
水圧が強すぎると、外壁を傷める可能性があります。
各外壁材に適した水圧を選ぶことが重要です。
特に、劣化が進んでいる外壁や脆弱な素材には注意が必要で、優しい水圧から試すことをお勧めします。
また、洗浄対象の汚れの種類によっても水圧を調整しながら洗浄する必要があります。
飛散防止対策をとる
周囲に水が飛び散る可能性があるため、事前に養生を行い、周囲の物に影響が出ないよう配慮しましょう。
特に、車や植物、近隣の家の外壁などに水がかからないよう注意が必要です。
ビニールシートや布を使って、周囲を保護することで、洗浄中のトラブルを減少させることができます。
外壁の高圧洗浄でトラブルを避けるためのポイント
高圧洗浄する際には必ずトラブルにならないような予防をしなければいけません。
外壁塗装で必要な工程だとしても、トラブルになるような要素は事前に対処しておくことが求められます。
近隣へのあいさつ
近隣のお宅へのあいさつは絶対条件です。
高圧洗浄では音が出ますし、水の飛散も考えられるでしょう。どんなに養生しても、完璧には防げません。
ほんの少しと思っても、被害を被った側からすれば重大な問題です。
大きなトラブルに発展するケースも出てくるため、作業に入る前には必ずあいさつをしてどのような作業をするか理解してもらう必要があります。
飛散防止の養生
高圧洗浄は水を噴霧し洗い流すことが目的です。
そのため噴霧した水が飛散するかもしれません。そのために養生が必須です。
たとえば車に汚れた水がかかるのは、とても悲惨な状況で、傷をつけるかもしれません。
作業前から水がかからないようにシートで養生する必要があるでしょう。
周辺に飛ばないよう、足場にメッシュシートを取り付けます、このメッシュシートは風は通しますが水はほとんど飛散させません。
周囲のお宅への影響を抑えるためにも、足場のメッシュシートは欠かせないものとなるでしょう。
ほかにも植木や濡れてはいけない機械類、機材類なども養生の対象です。
外壁のお悩みはシンニッケンにお任せ!
外壁の高圧洗浄や塗装についてのお悩みがある方は、ぜひシンニッケンにご相談ください。
専門の技術者が丁寧に対応し、最適なプランをご提案いたします。
私たちの豊富な経験と知識で、あなたの外壁を美しく保つお手伝いをします。
特に、高圧洗浄を行った後の塗装についても、信頼のおけるアドバイスを提供し、持続可能な美しい外壁を実現するサポートを行います。
まとめ
高圧洗浄は外壁塗装の工程において必要不可欠なものとなってきました。
外壁塗装のコストを抑えるためにも役立ちますし、長持ちさせるためにも欠かせません。
ただし、何でもかんでも高圧洗浄すればいいものでもないのは確かです。
条件によっては高圧洗浄ではなく、手洗いが向いている場合もあります。
高圧洗浄したあと、どの程度きれいになったのか比較してみるのもいいでしょう。
しかし、その場ではっきりと違いがわからないことも出てきます。
ですが、外壁塗装の面から見ると、汚れを落としたメリットは必ず生まれてくるものです。
大事なポイントは隅から隅まで、いたるところの汚れを落とすこと。
確実に施工するためにも、信頼できる業者に依頼することが重要です。
汚れは細部に渡るまで洗い流す必要が出てくるため、実績あるシンニッケンにご依頼ください。