外壁塗装で光熱費を節約?断熱と遮熱の違いと効果
最終更新 : 2024.07.23
外壁塗装の性能は、断熱と遮熱と書かれていることがあるでしょう。
文字の見た目からは、熱を伝えない性能かと思われがちです。
しかし、断熱と遮熱は、外壁塗装の性能では非常に大きな違いが出ます。
効果の違いだけではなく、季節によって光熱費が節減できる可能性が高まるのです。
外壁塗装を検討するうえで、断熱と遮熱はとても大きな意味があります。
施工の検討にも役立つため、どんな違いがあるか参考にしてみてはいかがでしょうか。
断熱と遮熱ってなに?
断熱と遮熱は、言葉としてはとても似ています。
「熱を断つ」もしくは「熱を遮る(さえぎる)」という点がポイントになるでしょう。
また、意味としても大きな違いがあります。
断熱とは
断熱とは、熱を断つ意味がありますが、これは熱伝導させない・小さくする意味があります。
つまり、外壁塗装に外部から熱が加わったとき、熱伝導を抑えて室内に熱が伝わらないようにすることです。
断熱の大きなポイントは、暑いだけではなく、寒い状況にも対応していることでしょう。
夏は外部の熱を伝わりにくくし、内部の熱を逃がさないため、涼しい環境を作ります。
冬はこの逆で、冷気が伝わるのを防ぐため、快適な室内環境を作りやすくなるのです。
遮熱とは
遮熱とは、熱を遮る(さえぎる)意味がある言葉です。
熱を遮る(さえぎる)とは、熱自体を伝えず遮断します。
つまり、熱を跳ね返すと考えれば分かりやすいでしょう。
外壁塗装は、日光に当たることで太陽の熱を受けます。
日光には熱線があり、その轍(わだち)によって塗料や基材も温められる仕組みです。
また外壁塗装の遮熱性能は、輻(ふく)射熱を抑えられることが大きなポイントです。
輻射熱を抑えられれば、室内に熱が伝わりにくくなり、夏の暑い時期でも快適な室温で過ごせます。
しかし遮熱は輻射熱を反射する性能になるため、冬の冷気には対応できません。
冬場は輻射熱を受け付けないため、日差しを利用できず室内の温度も上がりらないため、地域によっては快適な環境にならない可能性があります。
光熱費の節約には断熱
光熱費は生活に大きな影響を与えます。
光熱費の負担が大きくなってきた昨今の状況では、冷暖房もできる限り節約したいと思いますよね。
しかし、快適な生活環境を作るために冷暖房は欠かせません。
外壁塗装を断熱性能がある種類にすると、夏は外気からの熱を防ぎ、熱を伝わりにくくして、室内の涼しい室温も逃しにくくできます。
さらに冬は室内の暖かな空気の熱の発散を抑えることができます。
外気による影響も下げられるのがポイントで、その分だけ光熱費を節約できるのです。
遮熱のみの場合、夏は強い日差しの熱を遮断するのですが、輻射熱は遮断されず室温に影響を及ぼしますし、冬の寒さには遮熱は影響しません。
太陽光の熱を遮るため、室温が上がらないどころか、部屋の熱も逃がしてしまうのです。これでは冬の暖房費は節約できません。
つまり、光熱費の節約には、断熱の塗料がいいということになるでしょう。
もちろん、冬に暖房を使わないような地域であれば、夏の遮熱を重視する場合もあります。
外壁塗料の断熱は断熱材より手軽
「熱を断つ」という意味で断熱材が使われてきました。
断熱材の利用は、リフォームをするときの焦点になることがあります。
断熱材を使えば、構造的なところから熱を伝わらないようにできるからです。
しかし施工は大変で、断熱材を表面に持ってくることができないため、構造的な部分に手を入れなければいけません。
どうしても大規模なリフォームになりがちで費用もかなり掛かりますし、時間も必要になります。
それに比べて外壁塗装は、リフォームほどの工期の必要はありません。
費用もリフォームして断熱材を組み込むことに比べたら、かなり安く上がります。
そして外壁塗装なら、定期的なメンテナンスとして利用する機会が出てきます。
そのときに断熱性能を持った外壁塗料を使うだけで、光熱費の節約につながるのです。
何をメインにするかでも違いがありますが、外壁塗装をするなら断熱性能のある塗料を使うことは、その後の生活環境に対する影響を考えてもおすすめです。
断熱塗料はDIYで塗れるのか
DIYを趣味にしている人が増えていることから、外壁塗装を自身で行う人も出てきました。
断熱塗料を使って外壁塗装すれば、かなりの節約になると考えるのは当然です。
しかし結論からいえば、DIYで外壁塗装するのはおすすめできることではありません。
その理由を考えてみましょう。
足場の問題
外壁塗装は、すべての場所に手が届くとは限りません。
2階建てになれば、足場がなければ塗装できない場所が出てきます。
はしごなどを使って塗装を考える人もいますが、身動きができる範囲が狭まると、どうしても塗りムラが出ます。
さらに片手に塗料、片手にローラーになれば、はしごでは危なくて作業できません。
足場を組みたてるには、資材だけでもかなりの金額が掛かります。
レンタルしても1日単位で費用が掛かるため、DIYでは費用ばかりかさむことになるのです。
もちろん、組み立てるだけでも高い技術と資格が要求されます。
安全面と費用面の両面から考えても、DIYには向いていないのです。
関連記事:外壁塗装は自分でできる?メンテナンスできる範囲とやり方をプロが解説
施工上の問題
外壁塗装は、簡単にできるわけではありません。
汚れを落として古い塗装や劣化した部分を撤去し、外壁材の種類に応じた下地調整を施した上で、塗装していきます。技術的にも知識的にも問題が出てくるのは明白です。
知識が伴わず始めれば、思わぬ失敗につながる可能性が出てきます。
膜厚も不均等できれいに仕上がらないことも出てくるのです。
費用をかけて汚い仕上がりになる前に、専門業者に依頼しましょう。
本当に安くなるか
DIYで施工するほうが、一見すれば安上がりです。自分の人件費と材料費、足場に掛かる代金ぐらいで済みます。
しかし本当にこれで済むでしょうか。
自分の人件費は、仕事を休む必要があるなど意外と損害があります。また外壁塗装は面積も大きく、時間はかなり取られることになるでしょう。
道具もいろいろと購入しなければいけません。ローラーや塗料以外にも、作業服や足場材、マスキング、養生用のシートなどたくさんの道具を用意する必要があります。
そして、これらの道具が使いこなせなければ、さらに費用と時間がかかるかもしれません。
そのようなことを総合的に考えると、専門業者に依頼したほうが手間も掛からず出費も抑えられるのです。
そして、なによりも安全です。
光熱費を削減しようとDIYで施工しようと思って、足場から落ちる可能性もゼロにはなりません。
光熱費のリスクを減らすつもりが、別のリスクを生み出費を伴うかもしれないのです。
関連記事:そのままにできないからといってDIYでは厳しい!雨漏り修理の現実
まとめ
シンニッケンには、プレミアムクリーンがあります。遮熱型断熱性塗料で、両方の性能を持った外壁塗料です。
「夏の気温上昇を抑え、冬の室温低下を抑制する」という快適な環境を作れる塗料で、光熱費削減に強い力を発揮します。
そして、外壁塗装工事をするだけがシンニッケンではありません。
こうした高機能の専用塗料も持っているからこそ、新たに塗り替えたときに高い効果を発揮するのです。
外壁塗装の「断熱」と「遮熱」という言葉だけを追っても、違いはよくわからないかもしれません。
しかし、現実的には大きな違いがあります。どちらも適切な環境と施工により、光熱費削減に大きな効果を発揮する可能性を秘めた塗料です。
高い性能を持った外壁塗料を生かすためにも、専門業者の手による施工を大切なのを忘れないようにしましょう。