外壁塗装の防火塗料とは?耐火塗料との違いやメリットを解説
最終更新 : 2025.03.25

万が一、自宅周辺で火事が発生した場合、火の力がとても強くどんどんと燃え広がる可能性があるでしょう。
一般的に住宅には可燃性のものが多く使われています。
隣家の火事で自分の家が燃えてしまうというケースが多くあります。
外壁塗料には、防火性の性質を持った製品があり、周辺で火事が起きたときでも、防火できる可能性のある塗料です。
本記事では防火性塗料の種類や特徴・耐火性と用との違いなどについて解説しています。

Contents
外壁塗装で使用される防火塗料とは?

防火塗料は、特殊な化学成分を含むことによって火を防ぐ機能を持っています。
どの防火塗料の使用するかは塗装する基材の種類に応じて選択され、防火性能の発揮方法も異なります。
例えば、発泡形防火塗料の場合、熱にさらされると膨張して断熱層を形成する物質が含まれており、火災時に炎や高温から基材を保護します。
この断熱層は、熱伝導を遅らせることで、建物の構造体が火災による高温にさらされる時間を延ばし、建物の耐火性能を向上させます。
また、防火塗料には、燃焼を抑制する防炎成分も含まれていることがあり、これにより火の広がりを抑える効果も期待できます。
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防火塗料の種類と特徴
難燃性の外壁塗装は、防火塗料という枠組みが作られています。
この枠組みは、さらに3種類に分けられ、それぞれ性能や利用目的が異なる点に注意が必要です。
発泡形防火塗料
発泡形防火塗料は、塗装してしまえば見た目に違いがわかりません。普通の塗膜を形成するからです。
大事なポイントは、火災などの高温にさらされたときの形状にあります。
外壁塗装として熱にさらされると、発泡と炭化するところが重要です。
体積が数十倍から数百倍にも発泡して炭化しながら不燃ガスを発生させます。
この効果により、建物の機材まで熱が及ぶのを防ぐのです。
着火温度まで上昇する時間を稼げるため、防火塗料として使われるようになりました。
非発泡形防火塗料(難燃性)
発泡しないで火に耐えるのが、非発泡性防火塗料です。一般的に難燃性塗料と呼ばれている塗料にあたります。
外壁塗料には有機溶剤が使われていますが、これに難燃剤を添加して作られた製品です。
膜厚に熱が加わると消化性ガスを発生させる自己消化機能を持っています。
この消化性ガスは、炎が迫ってきたときに発生している加熱性ガスを薄めてくれたり、成分のホウ酸亜鉛が結晶水を保存しており熱に合わせて放出したりするのが特徴です。
これらの機能によって表面温度が低下するため、炎による熱を下げられ、熱伝道を抑制できます。
非発泡形防火塗料(不燃性)
非発泡性防火塗料の中でも、完全不燃性を持っているものを指します。
大量に無機顔料を配合しているのが特徴で、硬化剤を加えているため燃えにくくなるのです。
無機材は燃えることのない素材であり、水ガラスや金属リン酸塩などを使っています。
不燃性を持つ代わりに、断熱性は持っていません。
塗料自体は不燃性ですが、可燃物に塗装したとしても、すべて不燃化するわけではない点にも注意が必要です。その代わり、高い耐熱性を持ちます。
無機材の特徴として、高い強度を発生でき、着色も自由です。
しかし、扱いは複雑になり、作業性は下がります。下地の密着性が低く、塗膜の柔軟性もほかの塗料より劣ることなどがデメリットです。

防火塗料と耐火塗料の違い

防火塗料と耐火塗料は、どちらも建物の安全性を高めるための重要な素材です。
その役割や性能には大きな違いがあるのでしょうか。
防火塗料は火災が発生した際に建材表面を保護し、火炎の広がりを抑制することを目的としています。
一方、耐火塗料は高温にさらされても建材の構造を維持するために使用され、建物の崩壊を防ぐ役割を果たします。
たとえば、防火塗料は木材や外壁材の表面に塗布され、火災の拡大を防ぐために適用されることが一般的です。
一方、耐火塗料は主に鉄骨やコンクリートに使用され、建物全体の耐久性を確保する目的で施工されます。
このように、防火塗料と耐火塗料は用途に応じて使い分ける必要があります。
外壁塗装で防火塗料を使用するメリット
防火塗料の最大のメリットは、火災時に外壁が燃え広がるのを抑えることです。
外壁が炎に包まれにくい状態を作り出すことで、建物内部への延焼を遅らせ、避難活動に必要な時間を確保できます。
また、消火活動の成功率を高める効果も期待されます。
さらに、防火塗料を使用することで建築基準法に基づく安全要件を満たすことが可能です。
特に防火地域や準防火地域などの規制が厳しいエリアでは、建物の安全性を確保するために防火塗料の採用が重要となります。
このように、防火塗料は火災時の安全確保を主な目的として、建物の防災性能を向上させる重要な役割を果たします。

外壁塗装における防火塗料の選び方と注意点

防火塗料を選ぶ際には、以下のポイントを押さえることが重要です。
- 防火性能が認定された塗料
- 地域の防火基準を満たしているか
- 耐火以外の性能にも注目
一つずつ解説しましょう。
棒k性能が認定された塗料
まず、防火性能が認定された塗料を使用しているかを必ず確認しましょう。
防火塗料は、認定試験をクリアしている製品でなければ、規定の性能を発揮できない可能性があります。
適切な製品を選ぶことで、火災時の建物の安全性を確保できます。
地域の防火基準を満たしているか
また、自宅が準防火地域や防火地域に該当する場合は、地域の規定に従った施工が求められます。
そのため、地域の防火基準を熟知し、規定に沿った施工を行える業者を選ぶことが重要です。
業者選びでは、防火塗料の施工実績が豊富であるかを確認すると良いでしょう。
耐火以外の性能にも注目
さらに、耐火性だけでなく、耐久性や塗料の断熱性にも目を向けることが大切です。
防火塗料は基本的に防火性能が重視されますが、耐久性の低い塗料では、外壁が早期に劣化し、結果的に建物全体の安全性を損なう可能性があります。
断熱性能がある塗料を選べば、外壁の機能性が向上し、より快適な住環境を作り出すことができます。
これらの塗料をうまく活用することで、防火性能だけでなく、安心で快適な住環境を実現することが可能です。
塗料の選定や施工に不安がある場合は、専門家に相談することをおすすめします。
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まとめ
防火塗料は、火災時の被害を軽減し、建物の安全性を大幅に向上させる重要な役割を果たします。
また、防火塗料と耐火塗料の違いを理解し、それぞれの用途や目的に応じた適切な製品を選ぶことが不可欠です。
防火性能を最大限に引き出すためには、信頼できる施工業者に依頼することが重要です。
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