屋根塗装の費用相場はどの位?費用を安く抑えるポイントを徹底解説

最終更新 : 2024.10.25

屋根塗装は住宅の寿命を延ばし、美観を保つために重要なメンテナンス作業です。しかし、費用相場や適切な業者選びについての情報が不足していると適切な判断が難しくなります。 

本記事では、屋根塗装の費用内訳から屋根材別の塗装費用相場、業者選びのポイントや相場を節約する方法、安すぎる業者を利用した場合のトラブルまで詳しく解説します。

信頼できる業者を選び、満足のいく屋根塗装を実現するための参考にしてみてください。

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屋根塗装の費用相場|一般家屋は30坪前後

屋根塗装の費用は坪数で決まることが多いです。

一般家屋は30坪前後が平均なので、20坪~40坪くらいの費用相場を知っておくと良いでしょう。

以下はあくまで目安ですが、参考にしてみてください。

  • 10坪(約33平方メートル):約15万円〜30万円
  • 20坪(約66平方メートル):約30万円〜60万円
  • 30坪(約99平方メートル):約45万円〜90万円
  • 40坪(約132平方メートル):約60万円〜120万円
  • 50坪(約165平方メートル):約75万円〜150万円

屋根塗装の費用相場|屋根材別

塗装費用は屋根材で異なります。ここでは、主な屋根材の塗装費用を紹介します。

  • スレート屋根
  • セメント瓦
  • トタン屋根

スレート屋根

スレート屋根は日本の住宅で広く使用されている屋根材の一つで、平らで薄い板状の素材が特徴です。スレート屋根の塗装費用相場は1平方メートルあたり2,000〜4,000円程度です。

セメント瓦

セメント瓦はセメントと砂を混ぜて成形した瓦で、強度が高く耐久性に優れています。セメント瓦の塗装費用相場は1平方メートルあたり2,500〜5,000円程度です。

トタン屋根

トタン屋根は金属製の薄い板を使用した屋根材で、軽量で施工が容易なため広く利用されています。トタン屋根の塗装費用相場は1平方メートルあたり1,500〜3,500円程度です。

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屋根塗装の費用内訳

屋根塗装にかかる費用は、主に次の3つに分けられます。

  • 足場代
  • 塗料代
  • 工事費

それぞれの費用の内訳について以下で見ていきましょう。

足場代

屋根の塗装作業を安全かつ効率的に行うためには、作業員が安定して作業できる足場が必要です。その足場を設置するための費用として足場代がかかります。

足場代は一般的に施工面積に応じて計算され、1平方メートルあたり700〜1,000円程度が相場です。それに足場をかける足場架面積を掛け合わせると、足場代を算出できます。

足場架面積は「(家の外周+8m)×高さ」で求められます。

塗料代

塗料代は使用する塗料の種類や品質によって価格が大きく異なります。アクリル塗料やウレタン塗料は比較的安価で、シリコン塗料やふっ素塗料は耐久性が高く価格も高めです。

例えば、シリコン塗料であれば1平方メートルあたり1,500〜3,000円、ふっ素塗料であれば2,500〜4,500円程度が相場です。

塗料の性能や耐用年数を考慮し、予算に合った最適な塗料を選ぶようにしましょう。

工事費

工事費には塗装作業にかかる人件費やその他の経費が含まれます。具体的には次のような費用がかかります。

項目費用
高圧洗浄100円~300円/1㎡
養生250円~400円/1㎡
現場管理費30,000円~50,000円

他にも、屋根の状態によっては下地処理や補修作業が必要になる場合があり、その場合は追加費用が発生します。

例えばコケやカビの除去、ひび割れの補修などが必要な場合があります。作業の品質を確保するために信頼できる業者を選び、より詳細な見積もりを取得することが大切です。

屋根塗装の費用を相場より抑えるには

屋根塗装の費用を相場より抑える方法としては以下の4つが挙げられます。

  • 自社施工業者への依頼
  • 安い塗料を使用
  • 補助金・助成金の利用
  • 閑散期に依頼

それぞれの方法について以下で見ていきましょう。

自社施工業者に依頼する

屋根塗装の費用を節約する方法としては自社施工業者への依頼があります。自社施工業者は下請け業者に作業を依頼せず、自社の職人が直接施工を行うため中間マージンが発生しません。その結果、総費用を抑えることができるのです。

また、自社施工業者は施工品質の管理が行き届いており、仕上がりの品質が高くなる傾向があります。

直接コミュニケーションが取れるため、要望や疑問点がある場合に迅速に対応してもらえます。見積もりを依頼する際には、自社施工を行っているかどうかを確認しましょう。

安い塗料を使用

塗料の選択は屋根塗装の費用に大きく影響します。安い塗料を使用することで、初期費用を大幅に節約できます。アクリル塗料やウレタン塗料は安価な塗料の代表です。

しかし安い塗料は耐用年数が短いため、再塗装の頻度が高くなる可能性がある点に注意が必要です。長期的なコストを考慮すると、シリコン塗料やふっ素塗料などの高品質な塗料を選ぶ方が結果的に経済的な場合もあります。

安価な塗料を選ぶ際には品質と耐久性を慎重に評価し、バランスの取れた選択をすることが重要です。

補助金・助成金の利用

自治体や政府が提供する補助金・助成金制度を活用することで、費用の一部をカバーすることが可能です。

特に省エネ改修や防災対策としての屋根塗装には補助金が適用されるケースがあります。

申請手続きや要件については各自治体の窓口で確認する必要がありますが、これにより数万円から数十万円の節約が可能です。

最新の補助金情報をチェックしておくことで、塗装費用を大幅に削減できる可能性があります。

閑散期に依頼する

塗装業者の繁忙期は春や秋など天候が安定している時期であり、この時期には依頼が集中するため、費用が高くなる傾向があります。

一方、冬や梅雨時期などの閑散期には業者のスケジュールに余裕があり、顧客獲得のために割引を提供していることも。

気象条件などによっては塗装の仕上がりに影響が出る場合もありますが、費用を抑えることを重視するなら、閑散期に依頼することも検討してみましょう。

安すぎる業者の落とし穴

安い業者は魅力的に見える場合がありますが、あまりにも安すぎる場合は次のようなトラブルに注意しなければなりません。

  • 塗料を薄める
  • 人件費を削る
  • 工期を削る
  • 追加料金の発生

トラブルに遭わないためにも、それぞれのトラブル内容について以下で見ていきましょう。

塗料を薄める

安すぎる業者を利用した場合、塗料を不正に薄めるトラブルが発生することがあります。塗料を薄めることで材料費を節約し、低価格を実現しているというカラクリです。

しかし、塗料を薄めると当然塗膜が薄くなり、耐久性や防水性が著しく低下してしまいます。

結果として、塗装の効果が短期間で失われ再塗装が必要となり、長期的には余計なコストがかかることになるでしょう。

また、薄めた塗料は均一に塗布することが難しく仕上がりの品質も劣るため、見た目にも問題が生じます。

人件費を削る

安すぎる業者は、人件費を削減するために経験の浅い作業員や十分な訓練を受けていない人材を現場に投入することがあります。

経験不足の作業員は塗装技術や塗料の適切な使用方法を理解していない場合が多く、不適切な施工が行われる可能性がきわめて高いでしょう。

また、安全管理が不十分な場合は事故やトラブルが発生しやすくなり、さらにコストや時間がかかることがある点にも注意が必要です。

工期を削る

安価な業者はコストを抑えるために工期を削ることがあります。工期を短縮することで人件費や経費を削減しようとするため、施工が急ぎ足で行われることが多くなり、結果的に必要な工程や乾燥時間が省かれ、塗装の品質が著しく低下してしまうのです。

例えば下地処理が不十分な場合、塗膜が剥がれやすくなり、早期に再塗装が必要になる可能性があります。

また、工期を急ぐあまりに安全管理が疎かになり、事故やトラブルが発生するリスクも高まります。適切な工期を設定し、丁寧に施工する業者を選ぶことが重要です。

追加費用の発生

安すぎる業者を選ぶと、最初の見積もりには含まれていない追加費用が発生することがあります。契約後に追加作業や材料が必要だと説明され、結果的に当初の見積もりよりも高額な請求を受けるケースも。

例えば、塗装前の下地処理や補修作業が見積もりに含まれていない場合、これらの作業が後から追加され、費用をかさむことがあります。

また、使用する塗料のランクアップを勧められたり、不必要なオプションを追加されたりといったケースも珍しくありません。見積もりの詳細を事前に確認し、不明瞭な点をしっかりと業者に尋ねることが大切です。

関連記事:外壁塗装の養生って何?重要な工程を解説します

屋根塗装の業者の選び方

ここでは屋根塗装業者の選び方を紹介します。

  • 許可・資格の有無
  • 施工実績
  • 保証・アフターフォロー体制
  • 自社施工
  • 見積内容

許可・資格の有無

屋根塗装業者を選ぶ際には、許可や資格を持っているか確認することが重要です。建設業許可を取得している業者は一定の技術力と信頼性が認められているため、安心して依頼できるでしょう。

また、一級塗装技能士などの資格を持つ作業員がいるかどうかも確認しましょう。資格のある作業員は専門知識と高い技術力を持っているため、仕上がりの品質が高くなります。

施工実績

業者の施工実績を確認することは信頼性を判断する上で非常に重要です。豊富な施工実績がある業者は多くの経験を積んでおり、様々な状況に対応できる技術力があります。

実績が多い業者は過去の施工事例を公開していることも多く、それによって施工の品質や仕上がりを確認することができます。

口コミや評判も参考にして、実際に依頼した顧客の満足度を把握するようにしましょう。

保証・アフターフォロー体制

保証やアフターフォロー体制が整っている業者を選ぶことは、施工後のトラブルを防ぐために重要です。

塗装工事には一定期間の保証がついていることが一般的であり、施工後に不具合が発生した場合でも、保証期間内であれば無償で修理対応してもらえます。

保証内容をしっかり確認し、どの範囲までカバーされるのかを把握しておきましょう。また、アフターフォロー体制が整っている業者は施工後の点検やメンテナンスの対応も行ってくれるケースが多く、長期間にわたり安心して過ごすことができるでしょう。

自社施工かどうか

先述したとおり、自社施工を行っている業者は下請け業者に依頼せず、自社の職人が直接施工を行います。そのため施工品質の管理が行き届いており、仕上がりの品質が高い傾向があります。

また、自社施工の場合は施工中のコミュニケーションがスムーズに行えるため、顧客の要望や質問にも迅速に対応してくれます。

これも繰り返しになりますが、中間マージンが発生しないためコスト面でも有利です。業者を選ぶ際には自社施工を行っているかどうかを確認しましょう。

見積内容

見積内容を詳細に確認することは、適正な価格で施工を依頼するために不可欠です。見積書に使用する塗料の種類や量、施工範囲、作業工程、足場代、工事費などが具体的に記載されているか確認しましょう。

不明瞭な項目や不必要な費用が含まれていれば必ず質問しましょう。また、複数の業者から見積を取り、内容と価格を比較することも有効です。透明性の高い見積を提示する業者は信頼性が高く、安心して依頼できるポイントとなります。

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まとめ

屋根塗装の成功には信頼できる業者の選定が不可欠です。安すぎる業者を利用すると、塗料を薄めたり、工期や人件費を削るなどの問題が発生し、短期間で塗装が剥がれてしまうことが多々あります。

その結果、再度の塗装が必要となり、結果的に余計なコストが発生することになるでしょう。

許可や資格の有無、施工実績、保証体制、自社施工、見積内容などをしっかり確認し、信頼性の高い業者に依頼することが重要です。

適切な業者を選び、理想どおりの屋根塗装を実現しましょう。